① LDM(水光リフト)の基本的な特徴と位置づけ
LDMはドイツ wellcomet 社の超音波美容機器で、国内サロンでは「水玉リフティング」とも呼ばれます
② 導入コストと回収の考え方
業務用機器の価格帯や施術単価・回収期間の目安を解説します
③ エステ用と医療用の違い・注意点と運用のポイント
デメリットや施術を避けるべきケース、既存メニューとの組み合わせ方を解説します
LDM(水光リフト)は、複数の周波数の超音波を使って肌に働きかける美容機器で、開発元はドイツ wellcomet 社です。国内のエステサロンでは「水玉リフティング」という名前で提供されることも多くあります。針を使わないため痛みやダウンタイムが少なく、韓国で広まった「水光」美容のトレンドとともに、国内のエステサロンでもフェイシャルメニューとして注目されています。
本記事では、LDMの仕組みとエステ用・医療用の違いに加え、サロンに導入する際の費用相場や回収の考え方、デメリットと注意点、資格・研修の要否、他メニューとの組み合わせ方まで、導入を検討するサロン経営者の視点で解説します。
LDM(水光リフト・水玉リフティング)とは?仕組みと特徴
LDM(水光リフト)は、超音波の微細な振動で肌に働きかける美容機器です。韓国のエステ・美容業界で「水光リフト」として話題になったことをきっかけに、国内のエステサロンでもフェイシャルメニューとして導入が進んでいます。機器の開発元はドイツ wellcomet 社で、「LDM」は同社の製品名として案内されています。
LDMという名前と「水玉リフティング」「水光リフト」の関係
LDMは、wellcomet 社の超音波技術とその機器シリーズの名称です。「Local Dynamic Micro-massage」の略とされ、肌に細かな振動を与えるマッサージ技術として案内されています。
施術名は提供する店舗によって異なり、国内では「水玉リフティング」「水滴リフティング」、韓国の美容トレンドに由来する「水光リフト」などと呼ばれています。呼び方は違っても、同じLDM技術を使った施術を指しているケースがほとんどです。お客様が検索する言葉に合わせて、メニュー名に複数の呼び方を併記するサロンもあります。
複数の周波数を組み合わせる超音波の仕組み
LDMの特徴は、周波数の異なる超音波を組み合わせて照射する点です。超音波は周波数が低いほど深い層へ、高いほど肌表面に近い層へ届きやすい性質があります。エステサロン向けのLDM-NOBLESSE(エルディーエム ノブレス)は、1MHz・3MHz・10MHzの3つの周波数を交差させる設計で、ハリケア、毛穴ケア、透明感ケア、美容液の導入など10種類のモードを備えると紹介されています(出典:エステティック通信)。
熱で組織に働きかける高密度焦点式超音波(HIFU)とは仕組みが異なり、LDMは微細な振動によるケアが中心です。エステで扱えるHIFUの位置づけについては、業務用ハイフをエステで使えない理由と代わりの機器で整理しています。超音波美容機器全般の仕組みは超音波エステの効果と業務用超音波美顔器の種類もあわせて参考にしてください。
水分・美容成分を行き渡らせる工程での位置づけ
LDMは、水光美容と呼ばれる施術ジャンルで使われる美容機器で、超音波を使って水分や美容成分を肌に行き渡らせる工程に用いられます。針や注射を使わないため、施術時の痛みやダウンタイムが少ないのが特徴です。
機器の構造や施術手順、対応する美容成分は取り扱う販売店やモデルによって異なります。後悔しない導入のためには、特定の一社だけで判断せず、複数のメーカーや販売店から仕様を取り寄せて比較しましょう。
エステ用LDMと医療用LDMの違い
LDMには、美容クリニックで使われる医療機関向けのモデルと、エステサロン向けのモデルがあります。クリニックでは「LDM-MED」などの医療機関向けモデルが使われ、医師の管理のもとで施術が行われます。一方、エステサロンではLDM-NOBLESSEのようなサロン向けモデルを使い、エステティシャンがフェイシャルケアとして提供します。
エステサロンでの施術は、あくまで肌を整える美容ケアの範囲です。シミやニキビ跡などの「治療」をうたうことはできません。お客様から医療機関での施術との違いを聞かれた場合は、扱う機器と目的が異なることを正直に伝えましょう。同じく医療とエステで機器が分かれる施術の例は、ハイドラフェイシャルのエステと医療の違いでも解説しています。
サロンメニューとしての扱われ方
LDMは、フェイシャルコースの一部として組み込まれるケースが多い美容機器です。単体メニューとして提供するサロンもあれば、保湿ケアやリフトケアのメニューに組み合わせるサロンもあります。
施術時間は30〜60分程度が目安です。導入前に、自店のターゲット層に合わせたメニュー名称やコース構成を決めておくと、導入後の運用がスムーズになります。
POINT
LDMは「製品名・メーカー」を確認してから比較する
LDM(ドイツ wellcomet 社)のほかにも、超音波を使った水光美容向けの美容機器は複数あります。導入検討時は、製品名がどのメーカーのものかを確認したうえで、販売店の研修・アフターサポート体制まで含めて比較することをおすすめします。
LDMをサロンに導入する際に検討すべきポイント
LDMの導入を検討する際は、価格だけでなく、ランニングコストや資格・研修の要否、ターゲット顧客との相性まで確認しておくことが重要です。施術メニューでいくら売れるかを先に見積もることで、導入コストの判断がしやすくなります。
導入コストとランニングコスト(相場の目安)
導入時には、本体価格・研修費・消耗品・保守費用を合わせた総コストで検討することが欠かせません。業務用エステ機器の価格帯は、単機能機で数十万円台、複合機や主力機では数百万円台までと幅があります。LDMの場合、サロン向けモデルのLDM-NOBLESSEは本体価格330万円(税込)と紹介されており(出典:エステティック通信)、フェイシャル機器の中では高価格帯に入ります。リース・レンタルに対応している販売店なら、月額の支払いで導入できるケースもあり、初期投資を抑えたいサロンには有効な選択肢です。
支払い方法ごとの違いは、エステ機器のリースとレンタル・クレジットの違いで比較しています。
消耗品(美容液・ジェル等)やメンテナンス費は、月々のランニングコストとして継続的に発生します。そのため、見積もりの段階で、毎月どの程度の費用がかかるのかを具体的に確認しておきましょう。
ターゲット顧客とメニュー設計
導入前には、ターゲットとする客層を明確にしておくことが重要です。乾燥やハリ不足、くすみなど、年齢による肌悩みを持つ客層に向けたメニューとして紹介されるケースが多く見られます。
水光リフト系のフェイシャルメニューは、サロンや地域によって異なりますが、体験コースで5,000円〜1万円台、通常の1回コースで1万円〜3万円程度に設定されることが多い傾向があります。LDMを導入したサロンの事例では、30分9,000円、40分12,500円、60分14,000円といった時間別の料金設定が紹介されています(出典:エステティック通信)。既存メニューとの単価バランスや施術時間の配分も含めて設計することで、導入後の稼働率を高めやすくなります。
必要な資格・トレーニングの有無
LDMの施術自体に、一律で必要となる国家資格は定められていませんが、販売店が実施する操作研修を受けることが一般的です。研修の有無や内容は販売店によって異なるため、購入前に確認しておきましょう。
安全な運用のためには、肌状態の見極め方や禁忌事項について、スタッフ全員が正しい知識を持つことが求められます。導入時には、施術前のパッチテストの実施方法や、炎症がある肌・日焼け直後の肌など施術を避けるべき状態を、スタッフ間で共有しておくと安心です。導入後のアフターフォローの有無も、販売店選びの判断材料になります。
LDM導入前のチェックポイント
- 本体価格・消耗品・保守費用を含めた総コストを確認したか
- 施術メニューの単価と月間回数から回収期間を試算したか
- 販売店の研修・アフターフォロー体制を確認したか
- 禁忌事項やパッチテストの実施方法を確認したか
- ターゲット顧客に合わせたメニュー・料金設計ができているか
POINT
導入コストは「施術単価×月間施術回数」で回収を試算する
例として、施術単価1万円のメニューを月20回提供できれば、月20万円の売上になります。本体価格330万円の機器であれば、ランニングコストを除いた単純計算で約17か月が回収の目安です。本体価格と月々のランニングコストを合わせた導入コストが、何か月で回収できるかを購入前に計算してみましょう。
LDMのメリット・デメリットと施術時の注意点
導入を決める前に、サロン側から見たメリットとデメリットの両方を把握しておきましょう。お客様からよく聞かれる施術頻度やダウンタイムについても、事前に説明できるよう準備しておくと安心です。
サロンにとってのメリット
- 針を使わず、痛みやダウンタイムがほとんどないため、初めてのお客様にも案内しやすい
- モードの切り替えで、ハリ・毛穴・透明感など複数の肌悩みに1台で対応できる
- 韓国発の美容トレンドとして認知が広がっており、新メニューとして打ち出しやすい
- 美容液の導入工程と組み合わせやすく、既存のフェイシャルメニューに追加しやすい
知っておきたいデメリット
- 本体価格が高く、回収までに一定の期間と施術回数が必要になる
- 1回で大きな変化を感じるタイプの施術ではなく、実感には個人差がある
- 「LDMは効果ない」という口コミも見られるため、施術の目的と回数の目安を丁寧に説明する必要がある
- クリニックでも提供されている施術のため、医療機関での施術との違いを説明できる体制が欠かせない
口コミで評価が分かれる主な理由は、1回で劇的な変化を期待して来店するお客様と、施術内容とのギャップです。カウンセリングで肌状態と目的を確認し、継続ケアを前提にした提案を行うことで、満足度のずれを防ぎやすくなります。
施術頻度とダウンタイムの目安
施術頻度は、導入初期に1〜2週間に1回程度で数回続け、その後は月1回程度のペースでメンテナンスする提案が多く見られます。ただし推奨頻度は機器やプログラムによって異なるため、販売店の研修内容や取扱説明書に沿って案内しましょう。
ダウンタイムはほとんどないとされており、施術後すぐにメイクをして帰宅できるケースが一般的です。施術直後は肌が乾燥しやすい状態になることもあるため、保湿を中心としたホームケアの案内を添えておくと親切です。
施術を避けるべきケース
妊娠中の方、ペースメーカーなど体内に医療機器を入れている方、施術部位に炎症や傷がある方などは、超音波機器の施術を控える対象とされることが一般的です。具体的な禁忌事項は機器ごとに定められているため、必ず取扱説明書と販売店の研修で確認し、カウンセリングシートの質問項目に反映させましょう。判断に迷う場合は、医師に相談してもらうよう案内することが大切です。
他メニューとの組み合わせと運用のコツ
LDMは単体メニューとしてだけでなく、他の美容機器メニューと組み合わせることで、サロンのメニュー構成に幅を持たせやすくなります。
他の美容機器メニューとの組み合わせ例
LDMは、保湿・水光系のケアメニューと組み合わせて提供されることが多い美容機器です。導入前後のケアとして、美容成分を肌に行き渡らせる工程を含むメニューと合わせて紹介されるケースが見られます。
韓国式の肌管理では、LDMとピーリング系の施術を組み合わせたメニューも人気です。動画で取り上げているララピールの料金相場や特徴はララピールの値段と施術料金の相場、水光ピールをメニューに加える手順は水光ピールをサロンに導入する5ステップで紹介しています。
一例として、b-modelsが展開する「ワイコ水光ピール(WiQo)」等の水光系商材も、同様の文脈で導入が検討されるケースがあります。自店の既存メニューとの相性を確認しながら、組み合わせを検討しましょう。
RECOMMENDED
ワイコ水光ピール(WiQo)
b-modelsでは、水光系メニューに使われるワイコ水光ピール(WiQo)を取り扱っています。LDMと合わせたメニュー構成を検討する際の参考としてご確認ください。
製品の詳細を見る価格設定・集客の考え方
新しいメニューを導入する際は、既存メニューとの単価バランスを踏まえた価格設定が欠かせません。極端な低価格での提供は、他メニューとの兼ね合いから運用が難しくなる原因となります。
メニュー表への載せ方や価格の見せ方は、エステサロン向けメニュー表・料金表の作り方を参考にしてください。
集客面では、施術のビフォーアフター写真や体験談の掲載など、景品表示法・薬機法に配慮した範囲での情報発信が求められます。「必ず改善する」といった断定的な効果表現は避け、事実に基づいた客観的な説明を心がけましょう。
ご注意
「必ず効果を実感できる」「肌トラブルが起きない」といった効果や安全性を保証する表現は避けましょう。施術効果の感じ方には個人差があるため、事実に基づいた説明にとどめることが大切です。
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よくある質問
Q.LDM(水光リフト)をサロンに導入する際の費用相場はどれくらいですか?
A.業務用エステ機器は数十万円台から数百万円台まで幅があり、LDMのサロン向けモデルLDM-NOBLESSEは本体価格330万円(税込)と紹介されています。導入費用は、研修費・消耗品・保守費用も含めた総額で判断するのが基本です。複数の販売店から見積もりを取り、月々のランニングコストまで比較しましょう。
Q.LDMの施術を行うために特別な資格は必要ですか?
A.サロンでLDMを提供するうえで必須となる国家資格は定められていません。施術は販売店が実施する操作研修を受講したスタッフが行うのが一般的です。肌状態の確認や施術を避けるべきケースの判断は、研修内容をマニュアル化してスタッフ間で共有しておくと安心です。
Q.LDMは他のメニューと組み合わせて提供できますか?
A.保湿ケアや水光系のケアメニューと組み合わせて提供するサロンが多いです。施術時間と使用する美容成分のコストを考慮し、既存メニューとの単価バランスを保つ設計がポイントになります。導入時にどのメニューとセットで販売するかを決めておくと、スタッフへの案内や集客もスムーズです。
Q.LDMの施術効果の感じ方には個人差がありますか?
A.肌の状態や施術頻度によって実感には個人差があります。断定的な効果を保証する表現は避け、カウンセリングで個々の肌状態に合わせて説明するようにしましょう。施術を重ねるうちに変化を感じるケースと、感じにくいケースがある点を、事前に案内しておくことが大切です。
Q.エステのLDMと美容クリニックのLDMは何が違いますか?
A.クリニックでは医療機関向けのモデルを使い、医師の管理のもとで施術が行われます。エステサロンではサロン向けのモデルを使い、肌を整える美容ケアとして提供します。エステでは治療を目的とした施術や表現はできないため、目的に合わせて施術先を選ぶよう案内しましょう。
Q.LDMの施術頻度やダウンタイムはどれくらいですか?
A.導入初期は1〜2週間に1回程度で数回続け、その後は月1回程度でメンテナンスする提案が多く見られます。ダウンタイムはほとんどないとされ、施術後すぐにメイクできるケースが一般的です。推奨頻度は機器やプログラムで異なるため、販売店の研修内容に沿って案内してください。
まとめ
LDM(水光リフト・水玉リフティング)は、複数の周波数の超音波で肌に働きかけるドイツ wellcomet 社の美容機器で、針を使わないため痛みやダウンタイムが少ないのが特徴です。エステサロンではサロン向けモデルを使った美容ケアとして提供し、医療機関の施術とは目的が異なる点を押さえておきましょう。
導入コストの回収は施術単価と月間回数から試算し、複数の販売店へ総額の見積もりを取って比較するとよいでしょう。実感に個人差がある点や施術を避けるべきケースも、カウンセリングで事前に伝えることが大切です。
既存メニューとの単価バランスや組み合わせ・価格設定まで含めて検討すれば、自店に合った導入可否を判断しやすくなります。
LDM以外のフェイシャル機器とも比較したい場合は、業務用フェイシャル機器・フェイシャルマシンのオススメ36選で種類と価格の目安を確認できます。
監修者株式会社b-models 代表
楠本 文哉
新卒で東証一部上場の大手コンサルティングファーム株式会社「船井総合研究所」に入社し、エステサロン経営専門のコンサルタントとして活躍。歴代美容コンサルタント売上の中で、トップの年間個人コンサルティング売上を納める。また、社内コンサルタントが1,000名以上在籍する中、売上TOP10入りを果たす。開発したビジネスモデルの「痩身機器を使用したダイエットエステ」は3年間で80店舗以上のリブランドと新規出店を実現。業界誌「エステティック通信・モアリジョブ」のメディア取材や「メーカー企業との講演」を多数行うなど、活躍の場を広げている。

