
「業務用エステ機器を導入したいけれど、数百万円を一括で払うのは厳しい」
「リースとレンタル、クレジットのどれを選べばいいのか分からない」
開業準備中のオーナー様や、機器の追加導入を考えているサロン様から、こうしたご相談をよくいただきます。
結論から言うと、リースは「導入したい新品の機器が決まっていて、数年単位で使い続けるサロン」に向いた方法です。
初期費用ゼロで導入でき、毎月の支払いも定額で資金計画が立てやすくなります。
一方で総支払額は一括購入より高くなり、原則として中途解約もできません。
本記事では、業務用エステ機器メーカーの株式会社b-modelsが、リース契約の仕組みを解説します。
レンタル・クレジット・一括購入との違いやメリット・デメリット、リース料の考え方も整理しました。
審査の流れや契約前の注意点、サロンの状況別の選び方もまとめているので、支払い方法を決める材料にしてください。
エステ機器のリース契約とは?仕組みをわかりやすく解説

エステ機器のリース契約とは、サロンが選んだ機器をリース会社が代わりに購入し、サロンに長期間貸し出す契約です。
サロンは機器を借りる対価として、毎月決まったリース料をリース会社に支払います。
機器の所有者はリース会社のため、原則としてサロンの資産にはなりません。
リース契約に関わるのは、次の3者です。
- サロン(借り手):導入する機器と販売店を選び、リース料を支払う
- リース会社(貸し手):機器の代金を販売店に支払い、サロンに貸し出す
- メーカー・販売店:リース会社に機器を販売し、サロンに納品する
まとまった初期費用が不要なため、レンタル契約やクレジット契約と並んでよく使われる導入方法です。
エステ機器のリースは「ファイナンス・リース」が一般的
業務用エステ機器のリースは、ほとんどが「ファイナンス・リース」と呼ばれる契約形態です。
ファイナンス・リースには、次の2つの特徴があります。
- ノンキャンセラブル:契約期間中は原則として解約できない
- フルペイアウト:機器代金と諸費用のほぼ全額をリース料で支払う
実質的には「リース会社がお金を立て替え、サロンが分割で返していく」仕組みに近いと考えると分かりやすいでしょう。
リース期間は法定耐用年数をもとに決まる
リース期間は、機器の法定耐用年数を目安に数年単位で設定されます。
税務上の耐用年数表では、美容機器は「器具及び備品」の「理容又は美容機器」に区分され、耐用年数は5年です。
そのためエステ機器のリースは、3〜5年程度の契約期間で組まれるケースが多く見られます。
期間が短いほど月額は上がり、長いほど月額は下がります。
ただし期間が長くなるほど金利負担が増え、総支払額は大きくなる点を押さえておきましょう。
エステ機器のリースとレンタル・クレジット・一括購入の違い

エステ機器の導入方法は、リース・レンタル・クレジット・一括購入の4つに分けられます。
大きな違いは「誰が機器を所有するか」「契約期間と解約の可否」「新品を選べるか」の3点です。
それぞれの特徴を簡潔にまとめると、次のとおりです。
- リース:所有者はリース会社。契約期間は数年単位で、原則として中途解約不可。機器は自由に選べて新品
- レンタル:所有者はレンタル会社やメーカー。短期から利用でき、解約しやすい。中古品の場合もある
- クレジット:完済までは信販会社が所有し、完済後はサロンの所有になる。分割払いと同じ仕組み
- 一括購入:購入した時点でサロンの所有になる。初期費用は最も大きいが、総支払額は最も小さい
ここからは、リースとほかの3つの方法の違いを順番に詳しく見ていきます。
リース契約とレンタル契約の違い
リースとレンタルの主な違いは、機器の選び方・契約期間・修理の負担の3つです。
リースでは、サロンが希望する機器をリース会社が新たに購入して貸し出します。
メーカーや機種を自由に選べるうえ、届くのは新品です。
その代わり契約期間は数年単位と長く、原則として中途解約はできません。
レンタルでは、レンタル会社やメーカーがすでに保有している機器を借ります。
数ヶ月単位の短期利用や中途解約に対応するプランもあり、お試し感覚で導入できるのが強みです。
ただしレンタル品は新品とは限らず、中古品が届くこともあります。
修理やメンテナンスの負担も異なります。
レンタルでは所有者であるレンタル会社が修理を負担するのが一般的です。
一方でリースでは、保守や修繕は借り手であるサロン側の負担になるのが通常です。
なお、どちらの場合も機器の固定資産税(償却資産税)は所有者が納めます。
ただしその負担分はリース料やレンタル料に含まれていることが多く、節税になるわけではありません。
レンタルの料金相場や業者の選び方は、業務用エステ機器のレンタルの料金相場と業者比較のチェックポイントで詳しく解説しています。
脱毛機に絞って検討している方は、業務用脱毛機をレンタルするメリット・デメリットもあわせてご覧ください。
リース契約とクレジット契約の違い
リースとクレジットの主な違いは、支払い終了後の所有者と、帳簿上の扱いの2つです。
クレジット契約では、信販会社が機器の代金を立て替え、サロンは毎月の割賦代金を信販会社に支払います。
いわゆる分割払いと同じ仕組みで、分割回数や月額を選んで機器を購入できます。
完済までは信販会社が所有権を持ち、完済するとサロンの所有になります。
一方で税務上は、クレジット契約を結んだ時点でサロンの資産として扱われます。
そのため減価償却の計算や、固定資産税(償却資産税)の申告・納付が必要です。
未払いの割賦代金は負債として計上されるため、決算書の見え方にも影響します。
リースは契約が終わっても、原則としてサロンの所有にはなりません。
「最終的に自分の機器にしたいならクレジット」「使う期間だけ借りたいならリース」と考えると選びやすくなります。
リース契約と一括購入の違い
一括購入は初期費用が最も大きい一方で、金利や手数料がかからず総支払額は最も小さくなります。
機器はすぐにサロンの資産になり、不要になれば売却して現金化することも可能です。
ただし一度に数百万円が出ていくため、開業直後のサロンでは運転資金が不足するおそれがあります。
手元資金に十分な余裕がある場合を除き、リースやクレジットで支払いを分散させるサロンが多いのが実情です。
中古機器の一括購入で費用を抑える方法もあり、その注意点は業務用エステ機器を中古で購入する前のチェックポイントで解説しています。
エステ機器をリース契約するメリット

エステ機器をリース契約で導入するメリットは、主に次の3つです。
- 初期費用ゼロで導入でき、毎月の支払いを定額にできる
- 経理処理や税金の手続きがシンプルになる
- 新品の最新機器や高性能な機器を選んで導入できる
それぞれ詳しく解説します。
初期費用ゼロで導入でき、毎月の支払いを定額にできる
リース契約なら、まとまった導入資金を用意せずにエステ機器を導入できます。
リース料は契約期間中ずっと定額のため、毎月の固定費として資金計画に組み込みやすくなります。
機器を使った施術で得た売上から、リース料を支払っていく形になります。
開業時の手元資金を内装や広告、運転資金に回せる点も大きな利点です。
高性能な機器で施術メニューの魅力を高められれば、売上アップにつなげやすくなるでしょう。
経理処理や税金の手続きがシンプルになる
リース契約では、機器の固定資産税(償却資産税)は所有者であるリース会社が申告・納付します。
サロン側は機器の償却資産税の手続きをする必要がありません。
なお法人税法上、エステ機器のリースの多くは「所有権移転外リース取引」として売買と同じ扱いになります。
ただし中小企業は「中小企業の会計に関する指針」により、リース料を毎月の経費として処理する方法が認められています。
結果として、クレジットや一括購入より日々の経理処理は簡単になります。
ただし、個人事業主か法人か、契約内容によって処理方法は変わります。
契約前に、顧問税理士やリース会社に帳簿上の扱いを確認しておくと安心です。
所有権移転外リース取引により賃借人が取得したものとされるリース資産については、償却方法がリース期間定額法とされます。
国税庁「No.5704 所有権移転外リース取引」
新品の最新機器や高性能な機器を選んで導入できる
リース契約では、導入するメーカーや機種をサロン自身で選べます。
リース会社がその機器を新たに購入するため、届くのは新品です。
レンタルのように中古品が届く心配はありません。
レンタルやクレジットの対象外の機種でも、リースなら契約できるケースがあります。
導入したい機器やメーカーがすでに決まっている方に、特に向いている方法です。
機器選びから始める方は、業務用エステ機器・エステマシンのおすすめ30選で種類や価格相場を比較してみてください。
エステ機器をリース契約するデメリット

エステ機器のリース契約で注意したいデメリットは、次の4つです。
- 総支払額が一括購入より高くなる
- 原則として中途解約ができない
- 機器が資産として残らない
- 修理やメンテナンスは自己負担になる
契約してから後悔しないよう、1つずつ確認しておきましょう。
総支払額が一括購入より高くなる
リース料には機器の本体価格に加えて、金利・リース会社の手数料・固定資産税・保険料などが含まれます。
そのため総支払額は、一括購入より高くなるのが一般的です。
設備投資に回せる資金が豊富にあるなら、一括購入の方が費用負担を抑えられます。
総支払額を重視するか、導入時の初期費用を重視するかで支払い方法を選びましょう。
原則として中途解約ができない
リース会社はサロンのために機器をすでに購入しているため、リース契約は原則として中途解約できません。
閉店などのやむを得ない事情で解約する場合も、残りのリース料に相当する解約金(規定損害金)を求められるのが一般的です。
集客が軌道に乗るか不安な開業直後は、契約期間と月額の負担を慎重に見極めましょう。
短期利用やお試し利用が目的なら、レンタルの方が向いています。
機器が資産として残らない
リース契約では、原則としてエステ機器はサロンの資産になりません。
古くなった機器を売却して現金化したり、閉店時に手放して費用を回収したりすることはできません。
契約期間が終わると、機器をリース会社に返却するか、再リースで使い続けるかを選びます。
再リースは月額が大きく下がるのが一般的ですが、条件はリース会社ごとに異なります。
使い慣れた機器を長く使いたい場合は、契約前に再リースの条件も確認しておきましょう。
修理やメンテナンスは自己負担になる
ファイナンス・リースでは、機器の保守や修繕は借り手であるサロンの負担になるのが通常です。
故障しても、リース会社が無償で修理してくれるわけではありません。
故障で施術できない期間も、リース料の支払いは続きます。
そのため機器を選ぶ段階で、メーカーの保証期間や修理体制を確認しておくことが重要です。
故障時の対応の流れは、業務用エステ機器・美容機器の修理の流れと注意点を参考にしてください。
エステ機器の導入費用とリース料の考え方

金利や手数料で割高になってもリースが選ばれるのは、業務用エステ機器の本体価格が高額だからです。
痩身機器・フェイシャル機器・脱毛機器などの業務用エステ機器は、1台あたり100万〜500万円が相場です。
個人サロンや小規模サロンでは、1台分を一括で支払うだけでも経営に大きな負担となります。
月額リース料は「本体価格×リース料率」で決まる
月額リース料は、機器の本体価格にリース料率を掛けて計算されます。
リース料率はリース期間や金利、サロンの審査結果によって変わり、期間が短いほど高くなります。
計算のイメージとして、本体価格300万円・リース期間5年・月額リース料率2.0%と仮定してみます。
この場合の月額リース料は6万円で、5年間の総支払額は360万円です。
本体価格との差額60万円が、金利や手数料、保険料などのコストにあたります。
上記はあくまで仮の数字で、実際の料率は見積もりで確認する必要があります。
見積もりを取る際は、月額だけでなく総支払額と本体価格の差も必ず比べましょう。
月額リース料を1回あたりの施術単価で回収できるか試算する
リース契約を結ぶ前に、月額リース料を施術の売上で回収できるかを試算しておきましょう。
たとえば月額6万円の機器を1回6,000円のメニューで使う場合、月10回の施術でリース料をまかなえる計算です。
実際には人件費や家賃などもかかるため、余裕を持った集客計画を立てることが大切です。
開業時の資金全体の考え方は、エステ開業で使える融資・助成金のオススメもあわせてご覧ください。
機器の導入費用に使える制度は、業務用美容機器に使える補助金・助成金制度でまとめています。
リース・レンタル・クレジットはどれを選ぶべき?サロンの状況別の目安
どの支払い方法が向いているかは、サロンの資金状況と機器を使う期間で決まります。
判断の目安は、次のとおりです。
- リースが向いている:導入したい新品の機器が決まっていて、3〜5年以上使い続ける予定のサロン
- レンタルが向いている:お客様の反応を見てから本格導入したい、または短期間だけ使いたいサロン
- クレジットが向いている:支払いを分散しつつ、最終的に機器を自分の資産にしたいサロン
- 一括購入が向いている:手元資金に余裕があり、総支払額をできるだけ抑えたいサロン
開業直後で集客の見通しが立たない場合は、まずレンタルで試すのも1つの方法です。
リピーターがつき、長く使う見込みが立ってからリースや購入に切り替えれば、解約できないリスクを避けられます。
エステ機器のリース契約の流れと審査のポイント
エステ機器のリース契約は、一般的に次の6つのステップで進みます。
- 導入する機器を選び、メーカーや販売店から見積もりを取る
- 販売店を通じて、リース会社に申し込む
- リース会社が、サロンの返済能力を審査する
- 審査に通ったら、リース契約を結ぶ
- 機器が納品され、サロンが動作を確認して受け取る
- 契約内容にしたがって、毎月のリース料の支払いが始まる
リース会社は機器代金を先に支払うため、契約前に必ず審査を行います。
法人なら直近の決算書、個人事業主なら確定申告書の提出を求められるのが一般的です。
開業前や開業直後のサロンは、事業の実績がないぶん審査が厳しくなりやすい傾向にあります。
その場合は事業計画書の提出や、連帯保証人を求められることもあります。
開業準備と並行して、機器の導入計画は早めに進めておきましょう。
エステ機器のリース契約前に確認したい注意点
リース契約は数年にわたる長期契約で、途中で条件を変えるのは困難です。
契約書にサインする前に、次の5つの点を確認しておきましょう。
- 総支払額:月額リース料×回数で、本体価格との差額がいくらになるか
- 中途解約の条件:解約金(規定損害金)がどのように計算されるか
- 保守・修理の範囲:メーカー保証の期間と、保証終了後の修理費用の目安
- 保険の内容:火災や盗難などの事故に備える動産総合保険が付いているか
- 契約終了後の扱い:返却の方法や費用、再リースの条件はどうなっているか
特に開業直後のサロンは、月額の安さだけで長期の契約を選びがちです。
売上の見通しと照らし合わせて、無理のない期間と月額を選ぶことが大切です。
エステ機器のリースに関するよくある質問
最後に、エステ機器のリースについてよくいただく質問にお答えします。
個人事業主や開業前でもリース契約はできますか?
個人事業主でもリース契約は可能です。
開業前でも契約できるケースはありますが、実績がないぶん審査は厳しくなる傾向にあります。
事業計画書を用意し、販売店を通じて早めに相談しておくとスムーズです。
リース期間が終わったら機器を買い取れますか?
一般的なファイナンス・リースでは、契約終了後に機器を買い取る前提にはなっていません。
返却するか、再リースで使い続けるかを選ぶのが基本です。
最終的に機器を所有したい場合は、最初からクレジットや購入を選ぶ方が確実です。
リース料は経費にできますか?
中小企業や個人事業主の場合、支払ったリース料を毎月の経費として処理するのが一般的です。
ただし契約内容や事業形態によって扱いが異なることがあります。
具体的な処理方法は、顧問税理士に確認してください。
まとめ
エステ機器のリース契約は、サロンが選んだ機器をリース会社が購入し、サロンが毎月リース料を払って借りる仕組みです。
初期費用ゼロで新品の機器を導入でき、支払いも定額で資金計画が立てやすくなります。
一方で総支払額は一括購入より高く、原則として中途解約はできません。
機器が資産として残らず、修理もサロン側の負担になる点にも注意が必要です。
機器を使う期間と資金状況をふまえて、リース・レンタル・クレジット・一括購入から最適な方法を選びましょう。
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