「エステサロン経営は儲かるの?」
「開業したいけど何から始めればいいか分からない。」
このようにお考えの方はいませんか?
この記事ではエステサロン経営のメリットや推定年収、開業前に準備することを紹介します。
開業に失敗しないためのポイントや開業時に利用できる助成金制度も紹介しますので、是非最後までご覧ください。
エステサロン経営は儲かるの?
エステサロン経営者の想定年収は200万円以下から1,000万円以上と、人によって大きく異なります。
エステサロン経営者は社員として雇われたエステティシャンと比べて年収が下がる場合もありますが、大きく上がる展望もあります。
ただしエステ業界は競合が多く閉店確率も高いので、事前準備なく安易に開業するのは危険です。
エステサロン経営者の想定年収と経営の現状について詳しく説明します。
エステサロン経営者の想定年収
エステサロン経営者の想定年収は個人の能力や、開業する物件によって大きく異なります。
エステサロン経営者と社員として雇われたエステティシャンの想定年収はこちらです。
想定年収 | |
自宅サロン開業のエステサロン経営者 | 300万円〜1,000万円以上 |
マンション・テナント開業のエステサロン経営者 | 200万円〜1,000万円以上 |
雇われのエステティシャン | 250万円〜400万円 |
エステサロン開業後すぐはお客さんが少ないことが多く、社員として雇われていた頃より年収が下がる場合があります。
しかし新規顧客やリピーターを増やしていけば、年収1,000万円以上稼ぐことも可能です。
エステサロン経営の現状
エステサロン経営の現状を知らずに安易に開業してしまうと、失敗する確率も高くなってしまいます。
開業前に現状を知り、どうすれば生き残ることができるかを考えましょう。
エステサロン経営の現状はこちらです。
- 開業から1年以内に60%以上のエステサロンが閉店する
- 全国に2万店以上のエステサロンが存在する
開業から1年以内に60%以上のエステサロンが閉店する
エステサロン開業後、60%以上の店舗が1年内に閉店していると言われています。
3年以内に閉店する店舗になると90%以上です。
実際に市場調査の会社である株式会社東京商工リサーチによると、2019年のエステサロンの倒産は過去最多の73件でした。そのうち個人経営の倒産が35件です。
これはエステ業界は参入障壁が低く、知識や経験がないままに開業してしまう人が多いのが原因です。
また近年はコロナ禍で美容業界全体が大打撃を受け、多くのエステサロンが閉店に追い込まれました。
全国に2万店以上のエステサロンが存在する
エステサロンは大企業、中小企業、個人経営を合わせると全国に2万店以上もあります。
これだけ数が多いので、開業したエステサロンの近くに似たようなメニュー提供やマシン導入をする店舗が存在する場合もあるでしょう。
エステサロン経営の現状を踏まえ「お客様はエステサロンに何を求めているのか」「どうすれば多くのエステサロンの中から自分の店が選ばれるのか」考える必要があります。
個人のエステサロン経営のメリット
エステサロン開業を検討している方は、まず人を雇わず個人での経営を考えている方が多いでしょう。
そこで個人のエステサロン経営のメリットを紹介します。
- 開業しやすい
- 自分で経営方針を作れる
開業しやすい
エステサロンを開業するにあたって、特別必要な資格はありません。
「開業届」を税務署に申請すると誰でも開業することができます。
また自宅サロンであれば、初期費用が安いのも開業しやすい理由のひとつです。
自宅の一部を店舗として利用すれば、土地や物件にかかる費用を削減できます。
その場合は自宅のリフォーム費用として、およそ20万円~60万円を考えておいてください。
一方でこのような開業のしやすがが閉店率の高さの原因でもあるので、安易に開業するのは危険。開業前にしっかりと技術や知識をつける、経営方針を作る等の事前準備が大切です。
理想の環境を作れる
自分でエステサロンを経営すれば、思い描く理想のサロンを追求することができます。
お店のコンセプト・メニュー・価格といった経営方針、店舗の内装や配置する小物に至るまですべて決めるのは自分です。
営業時間や休日等も自分で決めるので、自分の生活スタイルを考慮した働き方をすることが可能でしょう。
一方ですべてを自分で決定することに不安を感じる方も多いでしょう。
同じように個人でエステサロンを経営する仲間や、コンサルティングパートナー等相談する相手を見つけておくと安心ですね。
エステサロン開業の前に準備すること
エステサロンの開業が決まったら、次は事前準備を行いましょう。
エステサロンを開業する前に準備することはこちらです。
- 資格は必要ないが、技術は必要
- 開業する物件が必要
- 開業に必要な資金が必要
資格は必要ないが、技術は必要
エステサロンを開業するために、特別な資格は必要ありません。
税務署に「開業届」を出せば、誰でもすぐに開業することができます。
しかし知識や技術がない状態でエステサロン経営をはじめても、すぐに閉店に追い込まれる可能性が高くなってしまいます。
どんなに魅力的なメニューやおしゃれなお店を作っても、エステの質や接客サービスが悪ければリピーターとなるお客様を獲得することはできないからです。
エステサロンを開業し、成功するためにはある程度の技術、知識、経験が必要。
専門的な技術や知識を学んだり、お客様に技術や知識があることを証明するための手段として「エステの資格」を取得しておくのもおすすめです。
日本エステティック協会の資格制度
日本エステティック協会の会員になるとエステの専門的な資格を取得することができます。
日本エステティック協会の資格を表にまとめました。
資格 | 内容 |
AJESTHE認定
エステティシャン |
基本的な知識・技術をもち、担当範囲のエステティックサービスを適切に提供できる能力を有するエステティシャンに与えられる資格 |
AJESTHE認定
上級エステティシャン |
専門的な知識・技術を有し、お客様ニーズに応えるエステティックサービスを提供することで店舗・サロンの利益やお客様満足を実現できる能力を有するエステティシャンに与えられる資格 |
AJESTHE認定
トータルエステティック アドバイザー |
エステティックを総合的に深く理解し、お客様に求められる実践力とサロンでの指導力を有しているエスティシャンに与えられる資格 |
AJESTHE認定
フェイシャルエステティシャン・ボディエステティシャン |
衛生面、安全面を踏まえ、エステティックの基礎知識とフェイシャルケア・ボディケアの基礎を有しているエステティシャンに与えられる資格 |
出典:一般財団法人 日本エステティック協会 資格・検定について
【https://ajesthe.jp/esthetician/】
開業する物件が必要
エステサロンを開業するためには店舗となる物件が必要です。
物件によって開業資金や毎月の経営にかかる費用が大きく異なります。
また開業する場所によって集客しやすいお客様の年齢層やタイプも変わるため、事前にお店のターゲットを考えておきましょう。
- 自宅サロン
- 賃貸マンション
- テナント
- 出張エステ
自宅サロン
自宅の一室を店舗として利用する方法です。
土地代や物件代がかからないので、開業費用や毎月の経営費を削減できます。
お客様に選ばれるエステサロンにするためには、お店の雰囲気が大切です。
入口や店舗となる部屋はリフォームやDIYを施し、生活感のない空間を作りましょう。
賃貸マンション
マンションの一室を借りて店舗とする方法です。
毎月賃料がかかるのはもちろん、敷金や礼金、リフォーム費用などの開業準備金が必要です。
好立地のマンションなどを避け家賃を安くすることは可能ですが、アクセスの悪い場所で開業すると集客が困難になる場合があります。
また集客しやすい顧客層は店舗の場所によって異なります。
あらかじめお店のコンセプトやターゲット層を考えた上で、マンションを探しましょう。
テナント
ビルや商業施設のテナントを借りて店舗とする方法です。
他の物件と比べ集客しやすいというメリットがあります。
しかし賃料は、マンションの一室を借りるより割高であることがほとんど。
加えて保証料も必要です。テナントが広ければスタッフを雇う必要もあるでしょう。
一人で独立することを検討している場合は、自宅サロン、賃貸マンション、出張サービスの中からスタートすることをおすすめします。
出張エステ
お客様の自宅や外泊先のホテルなどに出向いてエステを行う方法です。
店舗が必要ないため、開業費用や毎月の経営費用を安く抑えることができます。
エステのマシンや販売する化粧品等の保管場所を確保すれば開業が可能です。
なお機材は自分で持ち運ぶため大きなマシンの利用は難しく、アロママッサージ等や手技で行うメニューを中心にメニュー構成することをおすすめします。
開業に必要な資金が必要
開業にいくら必要かを考えた上で、借入が必要かどうかを検討しましょう。
開業に必要な資金は、物件や高額なマシンが必要なメニューかによって大きく異なります。
エステマシンを導入しない場合の初期費用の目安として、自宅サロンの場合50〜110万円、賃貸マンションの場合110万円〜300万円程を考えておきましょう。
開業に必要な資金の目安を表にまとめました。
項目 | 金額 |
物件契約費 | 自宅サロン:0円
賃貸マンション:60万円〜 |
内装・リフォーム | 自宅サロン:20万円〜60万円
賃貸マンション:20万円〜200万円 |
備品 | 10万円〜 |
消耗品 | 10万円〜 |
宣伝費 | 10万円〜 |
開業時に利用したい補助金
開業時に利用したいのが、行政が起業時の設備投資をサポートしてくれる補助金制度です。
エステサロン開業時に利用したい3つの補助金制度を紹介します。
なお補助金は件数や予算が決まっているため審査があり、申請すれば必ず支給されるものではありません。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者の生産性向上、事業継続のための費用として使うことができる補助金です。
顧客獲得のための設備投資やチラシの作成、展示会への出店費用などで利用できる可能性があります。
IT導入補助金
小規模事業者がIT機器を導入の設備投資として使うことができる補助金です。
予約システムや財務管理システムの導入、ホームページ作成などの費用として利用できる可能性があります。
ものづくり補助金
小規模事業者が新商品の開発や生産プロセスの改善のための費用として利用可能な補助金です。
新商品やメニューの開発、販促の費用として利用できる可能性があります。
エステサロン開業に失敗しない3つのポイント
エステサロン開業に失敗しないためのポイントを紹介します。
せっかく開業するのであれば長く愛されるお店を作りたいですね。
- コンセプトを明確にしよう
- 初期投資、固定費を下げよう
- 集客の仕組みを作ろう
コンセプトを明確にしよう
開業することが決まったらまず考えたいのがコンセプトです。
コンセプトとはお店の経営理念や魅力、お客様のターゲット層など経営の方向性の核となるものです。
コンセプトを最初に明確にしコンセプトに沿った経営を心がけることで、お客様にお店の魅力が伝わりやすくなります。
初期投資、固定費を下げよう
エステサロン経営に失敗する人の多くは、初期費用・固定費が高すぎるという特徴があります。
個人でエステサロンを開業後、すぐに多くの顧客を獲得し売上を伸ばすのは困難です。
理想を追求するあまり最初から大きいテナントを借り内装をこだわっていては、ローンの返済や固定費の支払いが高額となり利益を出すのが難しくなります。
まずは小さい店舗からスタートし、持続させることを目指しましょう。
集客の仕組みを作ろう
エステサロン経営に成功し利益を上げるためには、新規顧客・リピーターを増やすことが重要です。
新規顧客の獲得のためにさまざまな集客手段を活用しましょう。
集客手段として広告やクーポンサイト、地域のフリーペーパーなどがありますがどれも広告費用がかかります。
まずはSNSやブログ、手作り広告のポスティングなど費用が安いものを利用するといいですね。
そして来ていただいたひとりひとりのお客様の悩みに寄り添い、信頼関係を築くことでリピーターを増やしていきましょう。
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エステサロンの経営を成功させるには「知識」「技術」を獲得し、「開業前の事前準備」を行うことが重要です。
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